コントロール不良の糖尿病患者さんでは、う蝕活動性が高くなり、口腔内の清掃状況が悪いとう蝕が多発しやすくなります。

原因として
●多尿により唾液の分泌量が減少する。
●唾液中のグルコース濃度が高くなる。
●糖尿病患者さんは甘味物の多量摂取になる。
歯周病に罹りやすくなります

コントロール不良の糖尿病患者さんでは、
歯周疾患 の罹患性が非常に高く、歯周組織
の破壊が進行しや
すくなります。

原因として
●感染しやすく白血球の食菌機能が低下して細菌を
繁殖させる。
●歯周組織への血流量と酸素供給が減少する。
●血流量と酸素供給の減少から創傷部の治癒が遅
延する。
 
糖尿病患者さんと感染について

口腔内管理が良好の患者さんでも、1歯の簡単な抜歯以外の広範囲な歯周手術や口腔外科手術の際には、感染防止のための十分な抗生剤の投与を行い、感染予防に細心の注意をはらう必要があります。

おわりに

むし歯、歯周病などの歯科疾患は、その初期では無症状、無自覚です。もちろん、糖尿病のコントロールを良好に管理しておくことが大事ですが、定期的な歯科検診により疾患をできるだけ早く発見し、障害の程度が最小のうちに処置することで、進行を阻止することができます。 糖尿病患者さんは、歯科疾患の罹患率が高く重症化傾向にあります。したがって、治療はもちろんですが、むしろ事前の予防に重点をおくことが大切です。